学校給食費の無償化(負担軽減制度)は何が決まった?決定済みの内容と検討中の内容
国による学校給食費の負担軽減制度(いわゆる「給食無償化」)は施行済み(令和8年4月開始)です。 文部科学省「給食費負担軽減交付金交付要綱」「給食費負担軽減交付金実施要領」および同省の制度概要ページ(現行案内)などの一次資料に基づき、 決定済み(施行済み)の内容と検討中・未定の内容を区別して解説します。
令和8年1月26日時点では制度設計・予算案段階の資料(第153回初等中等教育分科会 資料2)のみが公表されていましたが、その後、交付要綱(令和8年3月24日付)・実施要領(令和8年5月29日改正)が策定され、令和8年4月に制度が施行されました。以下は交付要綱・実施要領・現行案内ページに基づく確定内容です。
決定済み(施行済み)の内容(確認日: 2026-07-19)
- 対象は、完全給食・補食給食・ミルク給食のいずれかを実施する公立小学校(義務教育学校前期課程・特別支援学校小学部を含む)。中学校は対象外。
- 実施時期は令和8年4月から(施行済み)。
- 支援の基準額(児童1人当たり・月額)は、給食の種類と学校種別により以下のとおり(実施要領による)。
- 小学校・義務教育学校前期課程: 完全給食5,200円、補食給食4,800円、ミルク給食1,200円。
- 特別支援学校小学部: 完全給食6,200円、補食給食5,800円、ミルク給食1,200円。
- 基準額は、令和5年度学校給食費調査の全国平均(小学校・完全給食4,688円)に近年の物価動向を加味して設定された。
- 国が1/2、都道府県が1/2を負担する「給食費負担軽減交付金」を創設し、都道府県経由で市町村に配分する。都道府県負担分は地方財政措置。
- 基準額を超える部分は、学校給食法に基づき引き続き保護者から徴収可能(学校給食法の改正は行わない。予算補助として実施)。保護者負担が残り得る点に注意。
- 非喫食者(アレルギー・不登校等で給食を食べていない児童)の取扱いは学校設置者の判断に委ねる(交付金の算定自体は非喫食者を含めた在籍児童数で行う)。
- 給食未実施校に対しては、完全給食実施に向けた施設整備等を令和7年度補正予算で先行的に支援する。
検討中・未定の内容
- 中学校への拡大時期・基準額は未定(「できる限り速やかに実現する」とされているのみ)。
- 恒久的な安定財源の確保方法は未定(令和9年度予算編成・税制改正に向けて検討中。令和8年度は地方財政措置で対応)。
- 基準額は毎年の給食費調査・物価動向を踏まえて改定される予定だが、令和9年度以降の具体額は未定。
- 非喫食者の取扱いの全国共通ルールは無く、自治体ごとに対応が異なる。
- 制度の効果検証・課題整理は「各制度・事業の開始後、一定期間を経た後に」地方団体を交えて実施するとされているのみで、時期は未定。
上記は文部科学省の公表資料(交付要綱・実施要領・現行案内ページ)に基づく整理であり、実施要領等の今後の改正により内容が変更される場合があります。最新の状況は文部科学省の公式発表でご確認ください。
参考: 自治体独自の無償化実施状況(全国集計)
今回の国による交付金制度とは別に、各自治体が独自の判断・財源で学校給食費を無償化する動きが以前からありました。 文部科学省の資料によれば、2023-09-01時点で、全国1,794自治体のうち 547自治体が小中学生の全員を対象に給食費を無償化していました。
小中学生の全員を対象に給食費を無償化している自治体数(令和5年9月1日時点)。これは各自治体が独自の判断・財源で実施してきた無償化の集計であり、下記の国による「給食費負担軽減交付金」制度とは別の指標である。 都道府県別の内訳は一次資料で確認できなかったため、当サイトでは掲載していません。
参考シナリオで試算する
学校給食費かんたん計算機で、令和8年度の支援基準額(月額5,200円)を固定した小学校段階の参考シナリオ試算ができます。実際の保護者負担は自治体により異なるため、あくまで目安としてご利用ください。
都道府県別の学校給食費を確認する
お住まいの都道府県の学校給食費(平均月額)は学校給食費ランキングまたは都道府県ページで確認できます。